たった一度だけ、超皇邑級ホテルのインテリアを設計したことがある。なにしろアフリカ
某国の首都の唯一にして最大・最高級のホテルであり、国の迎賓館を兼ね、きたるべきアフ
リカ連邦首長会議の宿舎兼会議場にあてられる目的のホテルである。僕達が担当したのはそ
のスイートルーム・フロア。つまり列国の王や大統領といった元首達とその一行だけが泊ま
る専用階の設計であった。
やあ困った。普通のホテルのスイートだって覗いたことはあっても泊まったことのない我
が身、それにアフリカという未知の国々の王族達の生活、イヤ上流階級の生活ぶりなど見当
もつかぬ。
まずは早速例によってあらゆるコネ動員しての資料集めとヒアリング。世界最高級ホテル
のスイートの図面集めと傾向の分析など始めたが、イヤこれはちょっと面白い勉強ではあり
ました。
VIPは当然最上階などと考えたのは日本人下々の発想。最上階は爆弾投下、迫撃砲襲撃、
屋上からの手摺弾投入等の危険があるので通常は警備陣が入るのが常識lなんてのは平和
な日本に馴れてる設計者など考えつくはずはない。